マーケット・イン思考の作り方

こんにちは!小泉です。

さて、通常商品開発って、マーケットニーズから掘り下げますよね。「プロダクトアウト」か「マーケットイン」かなんて言う人もいます。

「仮説検証」型の商品開発を行う場合、ある程度マーケットを想定して商品開発を行うわけですが、思ったように販売が進まないとき、「ほかのマーケットでは売れないのかな?」と考えることが良くあります。

私のもとに寄せられた質問では、例えば次のようなものがありました。

「AIを使った画像認識のソリューションがあって、カメラにそのモジュールを搭載して販売しているのだけど、他の売り先ってありませんか」と。

この界隈のことをよく知っている方なら、すぐピンとくるかもしれないですが、なぜ、ピンとくる人とこないヒトがいるのでしょうか。

ピンとこない人は思考実験のやり方が間違っている

もったいぶらず答を書くと、ピンとくる人は思考実験を繰り返しているのです。かのアインシュタインも相対性理論を導き出す際に、意図的に思考実験を繰り返していたといいます。

この思考実験、実は、間違えてやるといい結果は生まれません。

例えば上の例、思考実験といってよくやってしまうのが、「製造業でAIを使った画像認識ソリューションを使ったらどうなるだろう?」「物流業でAIを使った画像認識ソリューションを使ったらどうなるだろう?」・・・と延々、考え続けるのです。

しかし、このやり方の場合、よほど製造業や物流業に精通していないと、そもそもその現場がどうなっているのか知らないので、思考を「実験」することがままならないのです。

では、どのようにすれば正しく思考実験ができるのでしょうか。

実は、「普段から何かにつけて仮説を立てるクセをつけるしかない」のです。

例えば、近所に二軒目となるコンビニができたとします。

・もとからあった、コンビニは何をしたらよいのでしょうか?
・自分がコンビニ経営者だとしたら、どういう条件ならここに三軒目となるコンビニを立てるでしょうか?
・一件目と二軒目のコンビニの差はどこにあるでしょうか?
・地域住民の特性から、このコンビニはどういう課題に直面するでしょうか?
・駅からの帰り道に立ち寄るというついで以外の理由でこのコンビニに行くとしたらどういうことができているとよいのでしょうか?

・・・など、考えます。可能であれば一緒に住んでいる家族や偶然訪問してきた友達などに、こういった仮説をぶつけてみるのもよいでしょう。こうやって、仮説を検証する中で思考実験を行うことができます。

このように、コンビニに限らず、製造業であれば現場を見せてもらった時、物流業であれば配達の人が家に荷物を持ってきたとき、アルバイト先など、様々な現場で見て、感じたことに対して仮説を立て、頭の中で実験をすることで、頭の中にとある業界の課題と解決策のストックがたくさん蓄積されるようになります。

このストックが多ければ多いほど、自分が売りたいものがどういう課題にマッチしているかがわかるようになるのです。

小泉耕二

1973年生まれ。IoTNEWS代表。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。Yahoo! ニュース公式コメンテーターなど。

大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。

著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来予報」がある。