仮想空間上にリアルタイム3D映像を表現、Imverse Live3D

私が初めに3Dホログラムの映像を見たのは、映画、初期のスターウォーズだった。その頃のイメージは、3Dホログラムで録画された映像が、浮き上がって再生されたのだが、正直このレベルであれば3Dでも、ホロでもある必要はなく、2Dの画像でもよかったのに、なぜか心躍った覚えがある。

現在では、アニメ、サイコパスなどでは、現実空間上の仮装ツールとして3Dホログラムが使われていて、あまりにもリアルであるが為、目の前にいる人も「本物だ」と思ってしまう。

光は何かに反射して、その反射光が目に入ることで、物体を捉えている。つまり、本気で何もないところに映像を浮かび上がらせるのは実は相当難しい。

最近は「網膜ディスプレイ」といって、網膜に直接投影して、空間上に何かがあるような感じを出そうとするやり方も検討されているようだが、なかなか現実には難しいとも言える。

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3Dホログラムをライブ配信するテクノロジー

そこで、今回、紹介するのは「Imverse Live3D」という、3D映像をライブ配信するテクノロジーだ。

リアルタイムに物体をキャプチャーし、別の場所に投影する。リアルタイムキャプチャーの技術は他にもいろいろあるが、この仕組みでは特許取得済みのボクセルレンダリングエンジンを使ったリアルタイムレンダリングが特徴だ。

Imverse Live3D
キャプチャにはカメラを複数個配置し、現実世界のデータを取得する

この仕組みを使うことで、リアルタイムに仮想空間上に自分を3Dで映し出すことができる。

ImverseのCTOが実際に自宅から、テレプレゼンス(遠隔会議)を行う様子を動画にしているが、まだまだ再現性としては粗いものの、精密に再現されるようになりさえすれば、離れている仕事仲間と仮想空間上で会議するなんてことはかなりリアルに実現できそうだ。

Imverse Live3D
テレプレゼンスのでもでは、二人とも仮想空間上にいるので、このままでは話せない。VRのヘッドセットがあると目の前に友人がいるような感覚になる。

また、きちんとした撮影機材に囲まれて撮影した場合、かなりリアルに全身を3D映像として別空間に転送することも可能となる。

これであれば、オンライン飲み会どころか、仮想空間上でのパーティなども開そうだ。

精密な描画が可能となる、「ボクセルレンダリング」

3D描画というと、ポリゴンを思い浮かべる人も多いだろう。

ポリゴンは、立方体のキューブを積み上げて物体を作る技術で、ゲームなどではよく使われている。表面に二次元の画像(テクスチャ)を貼り付けるので、例えば「石」を3Dで作ると、石っぽい質感を持つ画像を表面に貼ることになる。

その一方で、ボクセルレンダリングは、ピクセルの三次元版と考えれば良い。

ピクセルというのは平面上にあるものだが、それに高さがある。さらに言うと、色や材料に関する情報も孵化することができるので、ボクセルで作られた立体映像は、ポリゴンの表面に画像をペタッと貼ったものより再現性が高くリアルになる。

当然、ボクセルの方が情報量も多くなるし、リアルタイムに描画するのは簡単ではないと思われるが、Imverse Live3Dではこれをリアルタイムに描写している。

Imverse Live3D
きちんと撮影するとかなりリアル。この映像も取材クルーがカメラマンと一緒に写っている。

とはいえ、描画はあくまで仮想空間上だ。SF映画などにあるような、自分の目の前の椅子に、ホログラムで別の場所にいる友人が投影され、あたかもそこにいるような会話ができる、ということにはならない。

Imverse Live3Dのホームページ

とまあ、かなり技術よりのマニアックな話だったが、要は、「仮想空間上」にリアルな人を配置するということをした時、よりリアルな3D映像で配置ができると言うことなのだ。

本当は現実世界にホログラムで投影して欲しいところだが、技術が進歩してくることで、現在進んでいるXRの取り組みとシンクロして、表現力がぐっと上がるわけなので、次の進化にも期待したいところだ。

小泉耕二

1973年生まれ。IoTNEWS代表。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。Yahoo! ニュース公式コメンテーターなど。

大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。

著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来予報」がある。