食器を洗っていて、手が泡泡になっている時に、電話がなったり、気になる情報がApple Wachで通知されたらどうするだろう?
もちろん、よほど気になるなら作業を中断して、手を洗って、手を拭いてから操作をすれば良いのだけど、電話をとるようなすぐにやらないといけないアクションだと、泡泡のままさわるか、アゴでタップするとか、そんな解決策しかない。

両手が塞がっている時もそうだ。例えば、両手にいっぱいの荷物を持っている時、アップルウオッチをつけている腕に、もう一方の指を近づけるとプルプルしてしまうはずだ。
そんな、ぶっちゃけどうにでもなるけど、どうにかしたい、というもどかしいシーンに対応したのが、Mudra Bandだ。
Mudra Bandの仕組み、できること

Mudra Bandは、バンドの内側にセンサーが搭載されている。センサーが生体電位を取得して、指の動きを認識、Apple Watchの操作を指定するという仕組みだ。
それぞれの指を動かしたり、親指と他の指を合わせたり、交差させたり、腕を軽く振ったり、さまざまな動きに対して操作をあらかじめ設定しておくことで、手が泡泡でも、両手が塞がっていても操作が可能となる。

課題と展望を勝手に妄想
センサーの設置面がピッタリしていないと正確に取れないのではないだろうか。ウエアラブルデバイス全般に言えることだが、センサーが正しい位置に密着していないとデータがきちんと取れない。
その精度がどのくらいならよいのか気になるところだ。

また、電池も気になる。このバンドの機構をみていると、Bluetooth Low Energyとセンサーの動作を割と小さな電池で制御しようとしているので、どれくらい持つのかが気になるところだ。
ただ、ジェスチャーコントロールという分野自体に対する可能性は大きく、今回はApple Watchの制御となっているが、このバンドだけを腕につけて動作を制御すれば、他のデバイスもジェスチャーでコントロールできるはずだ。

そうなれば、指を鳴らせば電気が点灯するなんて世界も実現できそうな気がする。
Murda Bandのウェブサイト
動画でも見れます
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1973年生まれ。IoTNEWS代表。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。Yahoo! ニュース公式コメンテーターなど。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来予報」がある。