コロナと沖縄移住とワーケーション、私の経験した大誤算

こんにちは。小泉です。

今回は、私自身が2020年から沖縄のマンションを借りて、ワーケーション生活を始めた経緯や経験談をお話しします。

最近、沖縄ではIT企業の方を中心に、移住する方が増えているというお話も聞くので、移住を検討されている方にも参考になればと思います。

移住(ワーケーション)の経緯

もともと、私の会社は遠隔での参画や在宅での勤務がオッケーな会社でして、札幌や仙台のメンバーがいたり、育児のかたわら在宅で勤務する人なんかもいました。

ウェブメディア IoTNEWS

コロナ禍で、コンサルティング案件も、ウェブメディアであるIoTNEWSの取材も、ほとんどの仕事がオンラインに切り替わりました。

さらに、メンバーもほとんど在宅勤務となり、仕事のやりとりや、メンタリングもWorkplace(Facebook社)を中心にやるようになりました。

そうこうしているうちに、個人的にお仕事をいただいている、テレビ出演やラジオ出演、各種セミナーでの公演活動などもオンラインに切り替わり、こちらも東京にいなくてもよくなりました。

そんなある日、当社のメンバーとの勉強会をオフィスで行なっていた時のことです。オンライン参加のメンバーから「白板が見づらい」という意見が。カメラの画質がよくないのと、光が反射して文字が見えづらかったようです。

それで、私がオフィスからではなく、自宅から勉強会を開催して、パワーポイントを画面にうつしながら、そこに板書していた内容を直接書き込む方式に変えるとメンバーから高評価を得られました。

そんな経験を通して思ったことが、「社長が率先して在宅勤務をやらない会社なんて、オンラインで働くメンバーにとって居心地が良いわけがない」ということでした。

そんな経緯で私の在宅勤務は決まったのですが、中小企業の場合、郵便物が届いたり、決済業務は自分がやるしかなかったり、観葉植物に水をあげる必要があったりと、結構通勤が必要なシーンが多いモノです。そこで、まずは、こういったさまざまなことを一つずつ解決していく必要がありました。

なんとか、全てのことについて目処が立ち、私がオンラインで仕事をやろうという状態になれたのが2020年7月くらいだったと思います。

そこから、どこに住むかを考え始めました。東京ではすぐにオフィスに行けてしまうので実験にならない。それなりにお付き合いのある会社がある大阪や神戸、岡山、広島、福岡あたりはどうだろう、と悩みました。

しかし、お付き合いのある企業のある地域に行ってしまったら、結局オンラインで仕事をしなくなるのではないかと思い、全く取引先のない地域で暮らそうと思ったのです。

コロナ禍の最中だし、せっかくなので、海外にでもいきたいところだけどそれはできない。国内で仕事関連では行かない地域で、特に「通常時だと絶対に選ばない場所」にしたいなと思い、沖縄にしました。

移住(ワーケーション)先を沖縄にした理由

沖縄は、ご存知の通り離島です。飛行機に乗らない限り、日本の他の都市にいくことはできません。しかも、台風がくると飛行機が飛ばないということもあります。

ある意味むちゃくちゃ不便ではあるのですが、その一方で、日本国内随一の綺麗な海があり、雰囲気もゆっくりしていて、高いビルもないため、ストレスも少ないと思います。

沖縄でのワーケーション(移住)を考えてすぐ飛行機を取りました。3日ほどホテルをとって滞在し、その間で物件を探していいのがなかったら諦めようと思っておりました。そして、いい物件があったとしても3ヶ月から長くて1年の期限付きでのチャレンジとしようと決めました。

現在でも同じ気持ちなのですが、コロナ禍がおさまったあと、私の周辺の仕事のやり方が、また元に戻ってしまったら東京に帰らざるを得なくなる可能性もあるし、そもそも、飛行機でないと移動できないという時間と費用のムダが許容できるかどうかもわからなかったのです。

基本的には人と会うことも重要な仕事だし、全国で開催される様々なセミナーに呼んでいただくには、移動が必須になる。なにより、いろんな情報を得るのに人と会ったり、現場に足を運ぶのは、私にとっては重要なことなので、コロナ禍が過ぎ去ったとして、必ずしも現在と同じ状況となるかは不明なのです。

そういうこともあって、3日の滞在期間で物件が見つからなかったら縁がなかったと諦める、3ヶ月過ごしてみて無理だと思ったら諦める、という諦めポイントを作って住まいを探しました。

こういう事情もあり、私の住民票はまだ東京都にありますし、「移住」というより「ワーケーション」という位置づけになるのだと思います。

沖縄での生活は思った以上によかった!

ネコがいることもあって、物件数も少なく難航するかと思ったのですが、予想外にあっさり決まり、1ヶ月後には沖縄生活が始まりました。

実は、「沖縄の洗礼」とでも言うべきか、移住の翌日から台風がきて、冷蔵庫も洗濯機もテレビもソファーもない中、家の中にこもりきりになる必要があり、1週間くらい大変な日々を過ごしました。

その後は順調で、基本的に日中はオンライン会議や作業を行いつつ、早朝はYouTubeの動画を撮影、夜は個人的な仕事をこなしたり、気が向いたら地元の人があつまるようなお店を探して飲みにいく、といった生活をしております。

東京にいた時は手ごろな値段の食品スーパーが近所になく、毎週日曜日に車で買い出しにいっていましたが、今は徒歩圏内に大きなスーパーがあるので、欲しい時に買いに行ってます。

沖縄本島は、豚肉と鶏肉が異常に美味しいです。スーパーで買うものでも十分美味しいですが、先日キャンプに行った際に立ち寄った精肉店で買ったお肉は弾力も旨味もたまりません。

ヤンバルという地方でとれる、豚肉を低温で調理していただいたこともあるのですが、何もつけなくても肉が甘いという驚きの体験もしました。

野菜は、スーパーよりファーマーズマーケットに行って買うと、地元の農家の方が作った新鮮な野菜が買えます。採りたてだからか、余裕で2週間くらいは日持ちする元気な野菜を低価格で買うことができます。

また、魚は車で10分のところに漁港があり、安くで新鮮な魚を買うことができるのですが、量がすごく多いので、4人家族とかならちょうど良いかもしれないですが、私はスーパーで買うようにしています。

沖縄は、派手な色をした島独特の魚だけでなく、マグロやイカ、タコなど本土でも見かける魚が採れるので、お刺身なんかも充実しています。マグロは漁獲高がかなり高く、取りすぎると大間のマグロなど北部で採れなくなる可能性があるため、制限がされているそうです。

外食についても、歩いて30分くらい以内のところに、安くて美味しいお店がたくさんあり、すでにお店の人たちともかなり仲良くなりました。

いわゆる島料理(海ぶどうやゴーヤチャンプルーなど)は初めの頃はよく食べてましたが、地元の人が行くお店ではあまりでないので、今では本土にいた時の食生活とあまり変わらない感じになってきました。

ちなみに、「沖縄暮らし」というと「テラスから海が見えるような家に住んでいる」と思われがちですが、海は見えないけど、公園が近くて、子供たちの声が楽しげな、普通の住宅地で暮らしています。

海がみたければ車を30分も走らせれば、いくらでも見えるし、先日キャンプをした際などは海が目の前に広がる場所でバーベキューを楽しみました。こういう体験は、あまりこれまでできなかったのでとても嬉しいです。

沖縄でのワーケーションに関する注意 ー私の大誤算ポイント

こんな素敵な経験をさせていただいている私ですが、大誤算だったところもいくつかありました。正直「沖縄でのワーケーションには、パソコン一台あればよい」と言い切りたいところではありますが、実は他にも基本的に知っておくべきことがあります。

1. Amazonなど通販利用時にモノがすぐに届かない

東京など都心に住んでいると、Amazonはかなり便利で、在庫さえあれば大抵のものは翌日か数日以内に届きます。でも、沖縄ではそうはいきません。平気で2週間くらいかかったりするのでその点注意です。

MacBook Airや動画機材など、YouTubeの活動で必要なものを気軽に買ってもすぐには届かないだけでなく、予定した日を遅れることも日常茶飯事です。船での配送は特に遅延がつきものなので、あらかじめ覚悟しておくか、仕事に必要な機材は初めの引越しの際に持ち込むのが良いと思います。

ちなみに、今日時点でMacbook AirをAmazonで購入した場合、10日後の到着のようです。

実はこのことはあらかじめ調べて知っていたのですが、実際に体験するとかなり辛いです。

2. ネットワークにすぐつなげない

我が家はあらかじめネットワークが引かれているマンションで、引越した日からインターネットに接続できたのでよかったのですが、そうでなかったら、よほど段取りよく準備をしておかないと引越した日の翌日に大事な会議が入ってたのに参加できなかったなんてことになりかねません。

それ自体はどこの地域にいても同じことだと思うかもしれませんが、ルーターが配達されるようなプロバイダと契約する場合は、1と同じ問題が起きる可能性があります。なので、沖縄への移住であることを前提とした段取りが必要になります。

3. 公共Wifiが弱い(Wifiが確約されているカフェが少ない)

東京にいた頃はスタバに入ればWifiにつながっていたものですが、沖縄の場合、スタバも大型ショッピングモールに入っているケースが多いです。もちろんそういうスペースにはWifiが飛んでいるのですが、必ずしもハイパワーとは言えず、テレワークに合わせた環境とは言えないので、「家にWifiがなくてもいいや」、ということにはならないと思います。

4. コ・ワーキングスペースが閉まっている

家に仕事環境がなくても、ノートパソコン一つあれば仕事なんてできるさ、と思っていたのですが、コロナ禍によって那覇市内のコ・ワーキングスペースは軒並み閉鎖、もしくはゲスト利用なし、という状態でした。

現状を考えると、状況がよくなるとは思えないので、コ・ワーキングスペースをあてにするのもやめた方が良いと思います。

5. テレビで好きな番組が必ずしもやらない

これは地方都市全般に言えることかもしれないですが、東京では当たり前のようにやっている人気番組は、沖縄では最悪やっていないし、やっていても変な時間にやっていることがあります。最近はネットがメインでテレビはみないという人もいるとは思うので、必ずしも誤算とはならないかもしれないですが、好きな番組や話題の番組が見れないということがあるので注意が必要です。

番外編. クルマは自転車だと思っておく

沖縄はクルマがないと不便なので、私の場合は東京から船便で運びました。これ自体は思ったほど大変じゃなくて、5万円強払えば運んでもらえます。

※ 私の場合、沖縄トータルロジスティクスという会社に頼みました。67,000円で中三日位くらいで到着しました。

当初、クルマに乗っていて、私の感覚では「荒い運転の人が多いな」と感じました。

でも、しばらくしてそれは違うことに気づいたのです。

「どちらかというと、クルマは自転車感覚なんだな。」

と思ったのです。沖縄は国内有数の軽自動車王国で、見かける車のほとんどが軽自動車です。ご存知の通り軽自動車は小さいので、小回りが効きます。どこに行くのも、どんな細い道もスイスイ進める軽自動車に乗っていると、運転が自転車っぽくなるのも理解できます。

どういうことかというと、例えば交差点で止まるわけですが、止まる場所はかなり前です。

なので、こちらが大通りを走っていると、ニョキっとクルマの先っぽがでてくるので、ギョッとします。ただ、飛び出してくるわけではないので、その辺は安心して大丈夫です。

他にも駐車場などのように明確な交通ルールのないところでは、グイグイ走ってきたり、急ブレーキなんかも書ける人をよく見かけます。ちょっと怖いのですが、おそらく悪気はないと思うので、ゆったりとした気持ちで走ることをオススメします。

余談ですが、軽自動車が多いこともあるからか、駐車スペースは軽専用となっているところも多く、こだわりがないのであれば沖縄でクルマを買う場合は軽自動車の方が良いかもしれません。

郷に入っては郷に従うべし

結論としては、私にとってのワーケーション(移住)は、とても快適です。

仕事先への飛行機での移動は疲れるし、費用もかかってしまうので、大変な一面もあるのですが、今のところそれを差し引いても快適だと言い切れます。

その要因として、一番大きいのは、ストレスフリーであることでしょう。

よく、沖縄の人は時間を守らないなんて言いますが、それくらいゆったりしているということなのではないでしょうか。

レストランなんかも、お客様がいなければ閉めてしまう店も多いですし、他人にあまり干渉しない感じもしています。

そういう気ままなところが好きな方には、仕事さえあれば沖縄でのワーケーション(移住)は選択肢として大いにあるのではないでしょうか。

私の選択は、あくまでコロナ禍を前提としているもので、東京でもともと仕事があり、移動も比較的自由にできる状態だということを考えると、みなさんの状況と照らし合わせた上で、参考にしていただければと思います。

実は、2021年は、私のビジネス環境面で更なる展開が進んだ場合、そう言う意味では、いつまで沖縄にいるのかも不明ですし、別の地域にも住む可能性があり、また随時発信していきたいと思います。

小泉耕二

1973年生まれ。IoTNEWS代表。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。Yahoo! ニュース公式コメンテーターなど。

大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。

著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来予報」がある。